編集後記


 ある雑誌を最後の記事から順にページをさかのぼるかたちで巻頭まで読んでみたことがある。まずは編集後記から。これはたいがい最後にある。地味だけれど編集現場の貴重な声でもある。その次は連載小説だった。これも普通に読む。しかしそれからすぐに抵抗を覚えた。ひとつの記事を読み終えるごとにページを戻して次の記事へうつるのがおっくうだと感じたのだ。いったん目次へ戻って改めて読みたい記事へいくのなら問題ないのだが、ひとつずつ順番に戻るのはつらい。読み進めているという感覚が持てなくで落ち着かなくなってしまった。習慣づけられていないことをしたので頭がついていけなかったのか。
 小説を読んでいても、あれっどうだったかなと前に書かれていたページを探すことがある。これがなかなか見つからなくて。
 今回の三作、もちろんどんな順番で読んでもらってもかまわない。読んでもらえるだけでありがたい。でもどうだろう、やはり最初から読み始める人が多いのではないだろうか。                         (w)


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