編集後記

 

近ごろ、大学の学内報や企業の社内報の記事を書く仕事が増えた。学生や卒業生、経営者や従業員を取材し、内容を整理して、大学や企業が求める記事を提供するのだが、これまで「文章」といえば小説しか書いてこなかったため、なかなかうまく書けない。特に大学の広報課からは、多くの朱が入った原稿が返ってきて、凹むばかり。呼び出されて、「もっと彼らの個性を引き出してもらわないと」と苦言を呈されている。インタビューの方法も手探り状態だ。

何事も勉強と、地道に取り組んではいるけれど、そのせいか、家に帰ってから「文章を書こう」という意欲が湧かない。登場人物の相関図やプロットまではできているが、いざパソコンの前に座ると、「どうやって書くのだったっけ」と書き出すのが恐くなってしまっている。「好き勝手に、何を書いてもいいというものではなかったよな」と制約ばかりが気にかかってしまい、どうしても書き進めない。

何もする気がないときは、とにかく始めてみよ、という言葉がある。皆さんの作品を読んで刺激を受けた。秋が深まり、気候も良くなってきたので、リハビリのつもりで少しずつ始めてみようか。(NH)

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